俺を信じて待つ君へ。



希望の糧









「はぁはぁ・・・」


荒い息をどうにか整えるが、心の臓の鼓動がなかなかおさまってくれない。


「くっそ…!」


うまくいっていた任務だったが、帰りに油断してしまったのが運の尽きであった。
数人の敵に囲まれた時は、絶体絶命の状態。


「(ぜってー仲介人の仕業だな)」


仕事の依頼と言ってきた仲介人の男をいくら恨んでも仕方がない。
疑ってなんぼの世界に、疑わなかった自分が悪いのだから。





『気をつけて、いってらっしゃいませ』



鮮やかな橙の色を持つ愛しい恋人、乱太郎が頭に浮かぶ。
不安で心配そうな表情、瞳を潤ませたあの顔は、結婚してから何年たっても馴れない。



「(危険な任務をしてるのだから、心配させてるのは分かる。だが…)」



この仕事が終われば、家で待つ君を抱きしめる事ができるんだ。
その希望が俺を奮い立たせてくれるんだ。




「(だから俺は、頑張れる)」






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(突発的な思いつき。健気に待つ乱ちゃんは可愛いと思います!そして、お相手は想像にお任せします)
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